光回線の宣伝などで「通信速度最大10Gbps」などと表記されていても、実際の通信速度は最大速度よりも下回ることがほとんどです。
通信回線の共有・通信環境・オーバーヘッドなど複合的な要因で通信速度が下がってしまうのです。
ベストエフォート・ギャランティ・バーストについて
ベストエフォート
光回線の通信速度の紹介欄の注釈などに「ベストエフォート」と表記されている場合があります。
ベストエフォート(Best Effort)と表記されるように、最大限努力するという意味となります。
ベストエフォートでの通信は、あらかじめ宣伝されている通信速度での通信が可能となるように最大限努力して提供される通信となります。
次の段落で紹介するような事由により、ベストエフォート型においては実測値と理論値が一致しにくくなっいます。
下記で紹介するギャランティと比較して利用料金が安めに設定される傾向があるため、家庭用・個人向けのサービスとして提供される傾向があります。
ギャランティ
ベストエフォートでの通信と対になる型の一つです。
ベストエフォートが様々な要因により通信速度が変化する可能性があるのに対して、ギャランティによる通信サービスではあらかじめ定められた通信速度での通信が保証(=guarantee・保証)されているのが特徴です。
通信品質が安定している点で、ベストエフォートによる通信よりも利用料金が高めに設定される傾向があります。
動画配信サービス・大量のデータを安定的にやり取りする必要がある事業などに活用されているサービスです。
バースト
ベストエフォートとギャランティを組み合わせた通信サービス提供方式です。
一定速度までは保証するギャランティとして提供し、一定速度以上はベストエフォート型で提供されています。
費用を抑えつつ通信の安定性を確保したい場合に検討される通信方法の一つです。
通信速度の共有
一本の回線を複数人と共有することによって、回線が混雑しやすくなってしまいます。
家庭向けの光回線は一般的に1本を32世帯と共有する仕様となっています。
共有されている手前、同時に接続を試みれば道路のように混雑してしてしまう場合があります。
仕事から帰宅した後の時間帯など、インターネット接続が増えるであろう時間帯は特に混雑しやすいでしょう。

スリープ中のデスクトップパソコンやNASなど実際に使用していなくても、常時ネットワークに接続されている可能性がある機器も多くなっています。
見えないところで複数の機器が回線網を使用することで、混雑している可能性も想定できます。
通信環境
自宅の通信環境は光回線の速度に準ずる通信速度に対応していない可能性もあるでしょう。自宅内でルーターからWi-Fi接続を行っている場合は、その無線ルーターの最大通信速度が光回線の速度よりも大幅に下回っている場合があります。


回線に使用しているケーブルなどの通信機器について、必要な速度を出せるものでしょうか。
各種機器・ケーブル類はそれぞれ規格が設定されており、規格によって最大通信速度が異なる場合があります。
オーバーヘッド
通信速度が遅くなる原因としてオーバーヘッドも挙げられます。
オーバーヘッドとは通信の際に間接的に生じる負担の事です。
通信の際にはデータの転送以外にも、転送内容の誤りのチェック・データの暗号化・復号など様々な処理が行われています。
仮にデータの転送自体に時間がかからなかったとしても、転送以外の処理に時間を要せば全体の通信速度は低下してしまうのです。
回線速度の理論値と実測値はなぜ一致しないのか
巷で提供されている光回線は回線の共有・通信環境・オーバーヘッドなどが理由で最大速度が出にくくなっています。
一方、最大速度が大きければ実測値の増加も期待できるため、高速インターネット環境構築のためにはできる限り最大速度が大きい光回線を導入するのが望ましいでしょう。
当サイトでは様々な光回線サービスを紹介
当サイトでは下記のような光回線の紹介を行っていますので、光回線の導入をご検討の際は下記の記事もどうぞご覧ください。
ビッグローブ光
ビッグローブ株式会社が提供する光回線サービス。
10ギガプラン・IPv6通信に対応。
オプションメニューも幅広く設けられています。
au系列ということもあり、一定条件を満たす場合はau・UQモバイルの割引が受けられる場合があります。
また、光回線もキャンペーン中なので併せてご確認ください。
おてがる光クロス
最大10Gbpsに対応しているのが特徴。
プロパイダーがセットとなっているので別途プロパイダー契約なしでインターネット接続が可能となります。
IPv6接続料込みでの料金設定となっています。
エキサイトMEC光
NTTが提供する光回線網を用いた光コラボレーションサービス。
運営会社のBBexciteは格安スマホとしてエキサイトモバイルが提供されています。
MAXネット光
NTTが提供する光回線網を用いた光コラボレーションサービス。
豊富なオプションが設けられており、ライフスタイルに応じたプラン設計が可能です。
下記ページを経由して申し込むとキャッシュバックが受けられる場合もあります。
コミュファ光
光回線の分類のうち、電力会社系の光回線サービス。
NTT系の回線の混雑の影響を受けないという点が特徴です。
中部電力系の光回線サービスで主に東海エリアを中心に展開。
フレッツ光
言わずと知れたNTTが提供する光回線サービス。
全国の幅広いエリアに回線網を有しているのが強み。
プロパイダーは別途自身で契約をする必要があるため事前に調査が求められます。
ネット回線のリアル
「光回線の理論値は最適な条件下での最大通信速度!実測値との違いは?」
2024年1月3日参照
https://access-network.jp/maximum-speed/
e-words
「オーバーヘッド」
2024年1月3日参照
https://e-words.jp/オーバーヘッド
Quora
「通信速度の理論値と実効速度が違うのは何故ですか?」
2024年1月3日参照
https://jp.quora.com/tsuushin-sokudo-no-riron-atai-to-jikkou-sokudo-ga-chigau-no-ha-naze-desu-ka
docomo business watch
「輻輳(ふくそう)とは」
2024年1月3日参照
https://www.ntt.com/bizon/glossary/j-h/fukuso.html
IIJ
「インターネットのトラフィック渋滞 ~「輻輳」はなぜ起こるのか?」
2024年1月3日参照
https://www.iij.ad.jp/news/iijnews/vol_163/detail_03.html
情シスマン
「インターネット回線には「専有型」と「共有型」がある? ビジネスなら専有型を使いたい」
2024年1月3日参照
https://www.gate02.ne.jp/media/it/column_70/
NURO光
光回線のベストエフォート型とは?ギャランティ型との違いと契約時の注意点を解説
2025年3月27日
https://www.nuro.jp/article/hikarikaisen-besteffort/
IT・DX・AI総合展
「光回線のベストエフォート型とは? ギャランティ型との違いや注意点を詳しく解説!」
2025年3月27日参照
https://www.japan-it.jp/hub/ja-jp/blog/article-24.html#01
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